四方田 修平

Shuhei YOMODA監督

――本日の試合の総括をお願いします。
まず、勝って得失点差を一つでも多く積み上げないといけない状況の試合でした。ベースは変わらな中でもいつもより攻撃的に戦っていこうということで、選手たちは試合開始直後から90分通してその気持ちをピッチで出してくれたと思います。いつもよりチャンスはたくさん作れましたが、そのぶん前がかりになってピンチも増えました。それでも最後まで体を張ってくれたと、監督として非常に誇りに思っています。
Ｊ１で1シーズン戦ってみて、まだまだチームとしては力が足りなかったなというところと、自分自身がもっと選手に力を発揮させてあげられたんじゃないかと、そこはしっかりと振り返って、整理して次につなげていければと思います。
1年を通して、ホームもアウェイもかかわらずファン・サポーターの皆さんが、なかなか勝てない中でもずっと後押ししてくれたので非常に力になりましたし、シーズン通して感謝の気持ちでいっぱいです。

――Ｊ２降格が決まったことについては？
残留を目標にやってきたので、非常に申し訳なく思います。まだまだチームとして強くならなければならないと、強く感じました。

――試合前にはファン・サポーターからたくさんの得点を願うチャントが歌われ、試合が終わったあとにもチャントで迎えられました。監督としてどのように受け止められましたか？
本当に驚きだったのが、なかなか勝てなくても、負けても、いつも励ましてもらい、本当に心強かったですし、苦しいときにいつも力になってくれました。選手、スタッフ含めて、何とか勝って、何とか残留して恩返ししたいという気持ちでここまでやってきたのですが、非常に申し訳なかったと思いますし、感謝の気持ちを代表して伝えたいと思います。1年間ありがとうございました。

岩武 克弥

Katsuya IWATAKE22DF

――Ｊ２に降格が決まりましたが？
悔しい気持ちと、申し訳ない気持ちです。自分自身は湘南戦にかけていたので、あそこで決まるにしろ決まらないにしろ、あの人生をかけた大一番の一戦に負けたことが悔しいです。

――大量得点が必要な中で、逆に先に2点取られました。前がかりになる中で仕方がなかった？それともディフェンダーとしては悔いが残りますか？
もちろんどんな形であっても、後ろの選手は失点すると悔やむところはあります。悔しかったですけど、攻めの選手を使って何とか攻めに行って、もう少し点を取りたかったし、しっかり守りたかったです。

――試合が終わったあと、ファン・サポーターからブーイングではなくチャントで迎えられました。
1年間、常に全力で応援してくださったので、こみ上げるものがありました。最後も声援という形で、なおさら自分たちの力不足や、やれるところはどこだったかを考えなければいけないと思いました。

三田 啓貴

Hirotaka MITA25MF

――本日の試合を振り返って。
難しい状況でしたけど、みんな最後まで諦めずに戦った中での結果なので受け止めるしかない。今日の試合、チャレンジャーとして2失点しても奮い立たせて、自分たちは点を取りに行くだけでした。失点で一時気持ちが落ちる時間帯があるなかで、そこを盛り返して1点を取れて、ギリギリの戦いに持ってこれたのは、シーズン前半と全然違う成長だと思います。

――個人としては久しぶりの先発でしたが？
まずは点を取りに行かなければ何も始まらない状況だったので、「今日は最初から前から行こう」とみんなで話していました。引いて守ってても何も生まれないし、しっかり自分たちが前から行って圧力かけていこうと。ただ、前の選手と後ろの選手でギャップが空いてしまった部分も少しあったのかなと思います。

四方田 修平

Shuhei YOMODA監督

ーー明日の最終節、残留の可能性が0ではない中で迎える試合です。全員で出来るミーティングは今日が最後だと思うが、改めて全選手に向けてどのような声をかけたか？
可能性がある中で諦めずに自分たちが持っているものを出し尽くして、それをピッチで示さないといけないと伝えました。

ーーメンバーの最終決定はこれからだと思うが、勝点3を目指す中で、今シーズン最高のメンバーで試合に臨むか？
もちろん、ベストを尽くすメンバーで考えています。

ーーユーリララ選手が今節出場停止だが、ボランチはどうなるのか。練習はユーリ選手が試合に出られない中でどうやってきたか？
ここまでのトレーニングはユーリだけでやってきた訳ではないです。公式戦でも彼がいない試合は前半戦を中心にあります。ユーリのイエローが増えて、どこかで出場停止の可能性があることは頭にありました。特別この1週間何かをした訳ではなく、代わりに入る選手がしっかりやってくれると思っています。

ーー残留するためには複数得点を取らないといけないが、鹿島アントラーズのDFを突破するイメージは？
得点を奪えるチャンスで思い切ってゴール前に入っていく人数を増やさないといけないと思っています。勇気をもって、出ていくことが必要だと思います。

ーー鹿島の印象を教えてください。
個々の能力が高くて、非常にフィジカルの強い選手が多い。ベースはチーム全体で固く守ることだと思うが、今シーズンは攻撃で自分たちがボールを握って攻めていくトライを感じるチームです。上位だけあって非常に強いチームだと考えています。

ーー鹿島は直近6試合勝利がなく、調子を落としているように見えるが、どのように分析しているか。
歯車が合っていない部分はあるけれど、勝てない中でも良いゲームをしている。負けた試合でも時間帯によっては非常にうまくいっている時間帯がある。非常に力のあるチームなので気を引き締めて戦わないといけないと思います。

ーー伊藤翔選手がこの後取材ですが、彼に期待するところは？
ポジション的にゴールに繋がるプレーに期待しています。彼は個だけではなくグループでしっかりと周りを活かしながらチャンスを作ったり自分で点を取ったりできるFWの選手です。彼が出ることで彼にも活躍してほしいですし、周りも活きてくると思う。攻撃だけではなく守備に関しての理解力が非常に高い選手なので、攻撃と守備両方含めて前線の選手を引っ張ってほしいです。

ーー苦しいシーズンでは彼の様なベテランがチームを引っ張ると思うが、チームに対する影響力をどう見ているか？
年齢・実績見ても非常に影響力の強い選手で、良いこと悪いことをはっきりと言える選手です。ベテランで実績のある選手としてチームに良い影響を与えてくれる選手だと評価しています。

ーー(最終節が残っているが)今季を振り返って、良い点・悪い点でターニングポイントとなった出来事を教えてください。
最終節を残した中で全体を振り返るのは早いと思うが、一つは第11節の新潟戦でフォーメーションを変えたところが一つだと思います。細かい部分はたくさんあると思っています。

伊藤 翔

Sho ITO15FW

ーー今日が選手全員で実施するミーティングは最後だと思います。伊藤選手からどのような声がけをしたのか？
今日はいつも通りセットプレーのミーティングをやりました。ミーティングを実施するのであればアウェイのホテルで食事前に実施するかもしれないです。

ーー実際には(残留が)厳しい中で、プロとして見せなければいけない所があると思いますが、どこをファン・サポーターに見せたいか？
まず、数字上残留できるチャンスが残っているので、諦めてはいけない。諦めない姿勢を最後まで見に来てくれるファン・サポーターに見せたいです。横浜FCや鹿島アントラーズのファン・サポーター含め、サッカーを見ている人に対して、面白いゲームをするのが自分たちの使命だと思います。

ーー鹿島相手に学ぶところがあると思うが、ベテランとして若手にも鹿島の姿勢など、どこを見てほしいと思っているか？
試合でのうまさや個人やチームとして時間の使い方は試合の中で学ぶところがあると思います。鹿島はホームでの最終節で、タイトルがかかっていない中でモチベーションが上げづらいと思うけど、そこをきっちり締めてくるのが鹿島です。相手が鹿島だからという訳でなく、色々アンテナを貼っている選手は相手の良い所を見て学んでいるので、試合をやる以上無駄な試合はないです。個人の成長の糧になれば良いと思います。

ーー古巣との対戦ですが、今のチームの印象は？
僕がいた時とは毛色が変わってはいるけど、実力があるし強いチームは変わらないので僕らは必死にやるだけです。

ーー毛色が変わったというのは？
パートナー企業も変わっているし、古き良き時代の体制より、最近のトレンドを取り入れたい意向があるだろうし、その意向を持った人を呼んでいると思います。そこの変換期・転換期だと思います。

ーーサッカー自体はオーソドックスで勝負強い。戦術的にということでしょうか。
ポジションや5レーンなど、元々鹿島は気にしていなかったと思いますが、その辺りを取り入れるではないけど、どっしりとした感じよりは異なると思います。基本的な概念が臨機応変とよく言われていましたが、対戦相手の出方を考えるより、まず自分たちがどうしたいかにシフトチェンジしているのではないかと思います。中にいないので分かりませんが。

ーー一時は3位まで上がったが、直近6試合勝利がないので調子落としていると思うが、どう見えているか？
調子を落としているとはいえ鹿島は鹿島、実力のある選手がいて実力のあるチームだし、相手より自分たちのやることをやらないと良い試合にもならないし結果にも繋がらない。僕たちがどれだけできるかだと思います。

ーー鹿島を離れてから、初めて県立カシマサッカースタジアムに行くと思うが、楽しみでしょうか。
鹿島の選手たちやファン・サポーターにご挨拶をしたいし、あのスタジアムでサッカーが出来る喜びをもう一度嚙みしめたいです。

ーー選手の中では大量得点でという意識が大きいのか、まず勝点3で、そこから複数得点を取る意識なのか？
選手監督含め、議論になると思うが、もちろん大量得点がそんな簡単に取れるわけではないので、どのバランスでいくかはこれから話していくと思います。

ーー今季の自身のパフォーマンスを振り返って
毎シーズン思うが、もちろんもっとできたと思うし、毎年向上しないといけない。チームとして結果が出ていないので難しいシーズンではありました。

ーー2021シーズンに加入して、期限付移籍などがあった中で、濃い3年間だったと思います。どのような感慨がありますか？
チームとして感じているのは2年前の降格した時とは今回の状況は違うと思います。だからこそ今季の結果はもったいないし、もっとやりようがあったのではないかと自分含め選手みんな思っています。クラブ全体で見たときに降格と昇格を繰り返しながらＪ１に定着できるチームになっていく一つのパートとして、着実にこの3年間は自分が加入して見た中では少しずつ階段を上っていると思います。選手やスタッフの入れ替わりがあって方向性が変わっていく。会社としてどうやっていくか、今後継続的に示せるとより良いクラブになると思います。

ーー2年前とどういう部分が一番違うか？
2年前は単純に力負け、実力が足りなくて降格した感覚です。今回は上位のチームに勝ったり、上と下の差が2年前よりもない状況で戦っている中で、細かいミスや実力不足はあるが、本当にもったいない感覚です。力不足でこの順位になってしまったという感覚ではないからこそ、今の順位になってしまっているというやるせなさがあります。これが紙一重だが、分厚い紙一重。これを繰り返してやっていくしかないと思います。