横浜FCの歴史
2021.6.08 Tue
2021年5月13日(木)に第7回目の講義を開催しました。
講師は、株式会社横浜フリエスポーツクラブ代表取締役社長COOの上尾和大氏に務めていただきました。
冒頭、上尾さんの自己紹介で講義スタート。これまでの経歴やONODERA GROUPについてところどころユーモアを交えながら話していただき、上尾さんの人物像に触れる良い機会となりました。
今回の講義では、
・横浜FC誕生
・ONODERA GROUP経営参画
・直近3年の横浜FC
・今後の展望
以上の4つのテーマについてお話しいただきました。
「横浜FC誕生」についてはクラブプロフィールや観客動員数の推移などこれまでの横浜FCの歩みを知ることからスタート。選手にとって、クラブの歴史を知ることはとても大切な事であり、このクラブの成り立ちなどを踏まえて、クラブの為に自分自身の価値をどのように提供していけるのかを考える時間となりました。
練習後の講義という事もあり、選手が退屈してしまわないようにと創意工夫を凝らした内容となり、クイズなども出題されました。
このクラブの歴史を語るうえで一番大きな出来事となるのが、「横浜フリューゲルスの消滅」について。その当時何が起きて、どのような活動が起き、クラブとしてどのような歴史を辿ったのかを一つずつ当時の資料を参考に詳しく説明していただきました。
横浜フリューゲルスは、1999年元日の天皇杯を最後に横浜マリノスに吸収合併となり、「横浜F・マリノス」として形を残しています。
これらの流れを受けて、1998年有志のサポーターにより、横浜FCの運営会社となる株式会社横浜フリエスポーツクラブが設立されました。1999年1月12日、日本初の市民クラブとして、横浜FCが誕生。準会員としてJFLへ加盟。2001年からはJリーグに加盟しています。
2つ目のテーマは「ONODERA GROUP経営参画」です。
2005年5月、J1昇格へ向けて財務を健全化するとともに、経営の安定化を図る為、サッカースクールを運営する株式会社フィートエンターテイメントによる第三者割当増資で2,995株の普通株式発行が行われ、増資後の株主構成は株式会社フィートエンターテイメントの出資比率が50%になり、代表である小野寺裕司氏がオーナーに就任。小野寺裕司氏の元、様々な環境整備や施設の拡充が行われました。またONODERA GROUPの理念についても触れていただきました。
「ONODERA GROUPは主に食・教育・ヘルスケア・スポーツの4つの事業体で構成しており、どの仕事もモノづくりではありませんが、幸せづくりだと思いお客様に喜びと感動をお届けしています。」
プロサッカー選手を仕事としている選手達においても、この理念に共感する部分は多く、サッカーというスポーツを通じて、たくさんの方を幸せにすることが出来るという事を感じてくれたのではないかと思います。
3つ目のテーマは「直近3年の横浜FC」についてです。
2018年からは、服部健二ゼネラルマネージャーを招聘。選手補強のみならず、トップチームからアカデミー・スクール・女子まで一貫したフィロソフィを策定。また選手の教育プログラムを取り入れるなど多岐にわたりチームの強化に尽力していただいています。
2019年にJ2リーグを自動昇格圏内の2位で終え、J1昇格が決定。翌年からJ1リーグで挑戦を続けています。クラブのビジョンを明確化し、クラブとして目指すべき姿に向かっていくことがクラブの更なる発展に繋がっていくのではないかと思います。
講義の最後には、4つ目のテーマであるクラブの「今後の展望」についてもお話いただきました。
「展望というよりは少し野望に近いかもしれないのだけど」と前置きはあったものの、いくつかの構想を聞かせていただき、夢や期待が膨らむ内容ばかりで選手たちにとっても、大きなモチベーションとなるものばかりでした。過去を大切にしながら、新しい歴史を作り上げていく。今後もより多くの方に必要とされるクラブを目指して、一歩ずつ歩みを続けていきたいと思います。
上尾和大プロフィール
1985年山口県岩国市生まれ(35歳)
中京大学体育学部体育化学科卒業
卒業後、株式会社LEOCへ入社
■経歴
2008年 株式会社LEOC営業部
2011年 株式会社LEOC事業部/支店長
2015年 株式会社LEOC人材採用部:中途採用/担当部長
2016年 株式会社LEOC外食事業部/執行役員
2018年 横浜フリエスポーツクラブ 代表取締役社長COO
選手の声
■韓 浩康(ハンホガン)選手
今回は横浜FCの歴史について、株式会社横浜フリエスポーツクラブのCOOであられる上尾和大氏が講義を行って下さいました。 まずは、横浜FCのクラブ設立の経緯についての内容でした。 経営破綻によりマリノスに吸収合併という形で無くなってしまった横浜フリューゲルスというチームと大きく関わりがあり、もう一度一から立て直そうと色んな方々の尽力により史上初の市民クラブとして設立したという経緯があることを細かく知ることができました。その当時の青いリボン運動と不死鳥が今の横浜FCのエンブレムの由来だということにも色んな想いを感じました。クラブ設立に至った経緯の次は、ONODERA GROUPが経営参画してからの様々な事業やクラブの成果などを話してくださり、クラブが紆余曲折を経てたくさんの方々の支えがあり今の姿があるのだと再認識することができました。 今回の講義の中で、観客動員数に関するグラフがあったのですが、それを見ながらやはり結果が伴えばそれに比例して観客数も増加傾向にあると感じました。 今、J1という日本最高峰の舞台に居るものの、結果が伴っていないことにより、コロナ禍にあるとはいえ観客数やファン・サポーターの人数はあまり多いとは言えないと思います。これは、僕たち選手に重い責任があると思っていますし、選手ひとりひとりがもっと責任と自覚を持って、日々の競技生活に全力を注いでいく必要があると深く思いました。
■前嶋洋太選手
上尾社長の講義をお聞きし、自分はアカデミー出身っていうこともあり、これまで聞いたことがあった話や初めて聞く話もあり、改めて歴史に触れることができて新たな発見がありました。それはフリューゲルスが消滅するかもしれないというときに、選手や関係者が署名活動したこと、横浜F・マリノスに吸収合併後、ファン、サポーターの有志の方々がたくさん動いてその想いで横浜FCができたということです。本当に様々な人たちが関わり横浜FCの今があるんだなと感じることができたので、自分自身はその思いをしっかりと受け止めて横浜FCに関わる人間として自覚を持ってやっていかなければいけないなと強く思いました。
また横浜FCの歴史を知ることでJリーグのクラブがどのようにして成長していくのか、という横浜FCだけじゃなく一般的なチームがどのようにチームを誕生させ、スポンサーの方々やオーナーになる人の経緯など知ることができたと思っております。今回の講義は自分にとって再確認出来たこと、新たに知ることができたことがありとても参考になりました。チームを支える株式についてのことを次回の講義でお話してくれるとお聞きし、とても興味があることなので楽しみです。